呼び名
イトウ、魚鬼(魚へん+鬼)、オビラメ、チライ等
サケ科イトウ属に分類され、このイトウ属に属するのは、当然ながらイトウのみである。国内にはイトウ(huchoperryi/Japanesehuchen)が生息し、全世界には、ロシア・モンゴル等に5種前後のイトウ属が存在するとされている。同じく北海道に元来生息しているアメマスはイワナ属で、イトウとは食性や一生で何度も産卵を繰り返す点が似ているが、異なる分類に属する。産卵は春に行われ、真っ赤な婚姻色に染まったオス同士は、メスを奪い合い激しい闘争を行う。通常、5月上旬に産卵をし、その後は川を下りながら、捕食をし、餌が豊富な春〜夏にかけて、消耗した体力を回復させる。この過程で、海へ下る個体も多く、特に大型の個体は、多くの時間を海で過ごすと私は考える。環境省レッドリスト絶滅危惧IB類。
スポンサーリンク
魅力
日本で北海道にのみ生息する幻の巨大魚。このキャッチフレーズに惹かれない釣り人は、まずいない。その証拠に、シーズン中は北海道のみならず、日本全国から釣り人が集結する。夢や憧れ、ロマンをこの魚に感じている釣り人は多い。大きな個体は、当然ファイトも強烈で、1メートルを超えるとその力は格段に増す。ファイト中には、巨体からは想像もつかない程、高くジャンプする事もある。
大きな体は黄金色に輝き、全体に小さな黒点が散りばめられている。瞳の周りは黄金に輝き、強靭な下顎は大型になればなる程に発達し、しゃくれ上がる。神々しささえ漂う風貌は、まさに北の淡水の王である。
お願い
イトウを釣る時は、常に絶滅危惧種である事を念頭に入れて欲しい。巨大魚を育む自然と、その巨大魚を後世に残すため、以下の事を心がけよう!
・産卵期(4〜5月)は中上流での釣りを自粛する。
・針はバーブレス(かえしが無い針)を使う。
・必ずキャッチアンドリリースをする。釣った魚は丁寧に扱い、リリース後の生存率を向上させる。
・ゴミは必ず持ち帰り、また、釣り場に落ちていたゴミは、可能なら拾う。
イトウ関連の記事はイトウのことにもまとめています。
スポンサーリンク